偽装救急車

<救急車>そっくりに改造した車で営業した2人逮捕 警視庁

 警視庁交通捜査課と東大和署は12日、赤色回転灯やサイレンを付けて救急車そっくりに改造した車を使い、無許可で民間救急業を営んだとして、東京都八王子市南大沢5、自称民間救急業、本間嘉紀被告(56)=業務上横領罪で既に起訴=を道路運送法違反(無許可経営)容疑で再逮捕し、多摩市豊ケ丘4、同、大沢敦容疑者(24)を同容疑で逮捕した。

 調べでは、本間容疑者らは、国土交通相の許可を受けずに今年8月から民間救急業「エマージェンシーサービス・インコーポレイテッド」を経営。偽装救急車を使って9月10〜24日の間、計15万2560円で患者5人を病院から別の病院に搬送した疑い。

 本間容疑者らは、新車の普通ワゴン車を約400万円かけて改造し、寝台や救急医療用の器具も積みこんでいた。口コミやインターネット、ビラで顧客を集め、患者の病院間の搬送、自宅への搬送を有料で行っていた。これまでに30〜35回搬送し、150万〜200万円の売り上げがあったという。

 今年9月19日、八王子市と埼玉県所沢市の病院間で患者を搬送する際、実際に赤色灯を回し、サイレンを鳴らして信号無視をしていたという。

 本間容疑者は、97年4月〜今年7月まで正規の民間救急会社に勤めていた。調べに対し、本間容疑者は「許可が必要なのは知っていたが、給料が月30万円しかもらえず、自分でやろうと思っていた」と供述。「緊急車両の認定が取れる」とうそを言って整備工場に改造を依頼していた。

 本間容疑者は、開業費用のうち300万円を母親から借り、残りは民間のローンで調達していた。

 また、民間救急の営業を希望する業者に「緊急車両の認定を取ってやる」などと持ちかけて現金約90万円をだまし取った疑いも持たれている。

 民間救急は、国交相の許可と営業所を管轄する自治体の消防本部の認定が必要。救急車を利用するほど緊急性がないお年寄りや患者の入退院や通院、社会福祉施設への送迎を有料で行っている。赤色灯やサイレンは公安委員会が指定した緊急車両にしか装着が認められていない。緊急車両として指定されているのは医療機関が所有する救急車で、民間救急業者は対象外。【田中義宏】(毎日新聞
[11月12日23時11分更新]

→「民間救急業者」というのがあるのも知らなかったが、さすがに赤色灯やサイレンはやりすぎだったのね。知らなかった事が分かって勉強になるニュースだ。(笑)